御岳ウイスキーは世界を狙う
日本の酒造りの歴史において、常に変革の最前線に立ってきたのが、1845年創業の老舗、西酒造です。
長きにわたり伝統的な焼酎づくりを継承してきましたが、現在の八代目当主、西陽一郎氏が生み出したのが、あの「富乃宝山」です。
それまでの、個性が強く骨太な芋焼酎のイメージを一新。「香り高く、綺麗に飲める」という新しいスタイルを確立し、瞬く間に全国の酒販店や愛飲家の心を掴みました。この「富乃宝山」の成功は、芋焼酎の可能性を広げ、業界全体に大きな潮流を生み出したのです。西酒造は、まさに焼酎業界の概念を変えた「革新の先駆者」であり、今なおトップブランドとしてその地位を築いています。
その飽くなき探究心を持つ西陽一郎氏が、次に目指したのは、唯一無二のジャパニーズウイスキーを創造すること。その熱い想いから、2019年に創設されたのが「御岳蒸留所」です。
御岳蒸留所のウイスキーづくりは、単なる異分野への参入ではありません。それは、西酒造様が170年以上にわたり培ってきた、「日本の酒造技術の集大成」と言えるでしょう。
ウイスキーづくりに「醸造」と「蒸留」という工程があるように、焼酎づくりも例外ではありません。芋を糖化させアルコールに変える「醸造」、そしてそれを抽出する「蒸留」。西酒造が生み出す焼酎には、この両工程における長年の研究と卓越した技術が深く注ぎ込まれています。特に蒸留技術への深い理解は、ウイスキー原酒の品質を左右する上で、強力な武器となっています。
さらに、2020年に日本酒蔵「天賦(てんぶ)」を創設。あの「十四代」で知られる高木酒造様からの技術指導を受け、日本トップクラスの酒づくりに挑んでいます。
この、焼酎で培った「蒸留」と、日本酒で磨き上げた「醸造」の高度な技術。これらすべてが、御岳蒸留所におけるウイスキーづくりに結集しているのです。
御岳蒸留所のこだわり
御岳蒸留所はウイスキーの味わいに
大きく影響する要因すべてにおいて
一流の技術や原料を用いています。
すべての工程に緻密なデザインが
されて製造されています。
FEATURE.1
地
御岳蒸留所が位置するのは、鹿児島県錦江湾にそびえる雄大な桜島(御岳)を一望できる、約300ヘクタールもの広大な丘陵地です。
この土地には、毎分1,000リットル以上も湧き出す、上質な天然水があります。硬度45〜50mg/Lという、非常に柔らかな軟水。この清らかで滑らかな水が、ウイスキーの繊細で優しい口当たりを支えています。
さらに、標高400メートルという立地がもたらす冷涼な気候も、ウイスキーづくりに最適です。暑い季節でも安定した温度を保ちやすいため、原酒の熟成を穏やかかつ定量的に行うことができ、理想的な風味を育む環境が整っています。
FEATURE.2
原料
使用されるのは、二条大麦の中でも、英国産「ロリエット種」や、オーストラリア・ベルギー産の「プラネット種」など、世界各地から厳選された最上級の品種です。これらの高品質な大麦が、ウイスキーの豊かな風味の源となります。
年間300回を超える仕込みを行うなかで、大麦の粉砕から、風味の決め手となる麦汁(もろみ)づくりに至るまで、一つひとつのプロセスを極めて丁寧に、手間を惜しまず製造されています。
FEATURE.3
独自の醸造技術
御岳蒸留所では、西酒造が長年にわたり研究を重ねてきた独自の酵母を使用し、細部にまでこだわった発酵管理が行われています。
これは、焼酎や日本酒づくりで培われた、日本の伝統的な酒造りの知見と技術が深く活かされているからこそ可能なことです。この特別な酵母と緻密な発酵技術によって造り上げられた「ウォッシュ(もろみ)」は、驚くほどフルーティーで香り高いのが特徴です。
FEATURE.4
進化した蒸留技術
蒸留工程においては、初留(しょりゅう)と再留(さいりゅう)の両方で、蒸留器(ポットスチル)のラインアームを上向きに設定する、独自の工夫が施されています。
この設定により、雑味を抑えながら、フルーティーで奥深い香味成分だけを効率的に抽出することに成功しているのです。
蒸留温度、時間、そして原酒を抽出するタイミングに至るまで、すべては進化型の芋焼酎を製造してきた、高い技術力と緻密な計算に基づいています。
FEATURE.5
最高の樽へのこだわり
御岳蒸留所は樽の選定に一切の妥協を許しません。世界中から厳選した「最高の樽」を、品質を最優先するため、温度管理が徹底されたリーファーコンテナ(低温コンテナ)で輸入するという徹底ぶりです。
蒸留したばかりのニューポット(新酒)を、ただ樽に入れるのではありません。樽の材質、内側の焦がし具合、そして以前熟成されていたお酒の種類。これらすべてが、ニューポットの個性と響き合い、初めて「マリアージュ」が生まれると考えているのです。
コメンテーター
御岳蒸留所のニューポットを
テイスティングすると、
それだけで美味しいと感じます。
香り高く、喉に抜ける流れが
スムーズで美しいのです。
これがしっかり管理された高品質の
樽に貯蔵されて熟成されることで、
今まで世界にないウイスキーが
出来上がることは間違いありません。
First Edition 2023は
3年熟成の商品ですが、
明らかに他の同ヴィンテージの
ウイスキーの味わいを超えています。
これからますます良くなっていくでしょう。
天才西陽一郎は、ウイスキーでもステージを
世界に変え、革命を起こすと信じています。
製品
御岳ウィスキー
First Edition 2023
発売中
- 容量
- 700ml
- 度数
- 43度
- 樽
- シェリー樽仕込み
澄んだ琥珀色。芳香豊かでリッチなアロマは、
焼きリンゴやアプリコットの甘やかな香り、
そして、爽やかな柑橘、スパイス、さらに香ばしいトースト香が織り重なる。
味は辛口ながら中盤からフルーツケーキやバニラのような
芳醇な風味とコクのある味わいが広がる。滑らかで長い余韻。
御岳ウィスキー
First Edition 2024
Bourbon Barrels
発売中
- 容量
- 700ml
- 度数
- 43度
- 樽
- バーボン樽仕込み
ドライアプリコットやレーズンの甘い香りに加えて、
ヘーゼルナッツ、ナツメグなど複雑で力強い香り高さがある。
味わいはスムーズで、フィニッシュに向けて風味が広がり、
スパイシーさをアクセントに感じながらもなめらかな後味へいざなう。
御岳ウィスキー
御岳 2025
発売中
- 容量
- 700ml
- 度数
- 43度
- 樽
- シェリー樽仕込み
鹿児島県の御岳蒸留所から待望の第2弾。
芳醇な香りと奥深いコク、そして滑らかな口当たりが特長です。
時の流れと職人の情熱、技術が注ぎ込まれたこの逸品は、
贅沢なひとときを彩るにふさわしい極上の一杯。
長く続く甘やかな余韻が贅沢なひとときを演出します。