納豆菌の紹介フェリシティーコンシェルジュ

納豆菌とは？

様々なメリットが期待される
「納豆菌」についてご案内いたします。

「納豆」は、大豆と納豆菌だけを原料としながらも栄養価の高い、日本の伝統的な発酵食品です。
納豆や味噌など伝統的な発酵食品は、比較的ビフィズス菌が多いといった日本人の典型的な腸内環境に影響を与えていると言われています。
特に、私たちのからだに有益な働きをする生きた微生物「プロバイオティクス」として非常に有用な「納豆菌」がとれる納豆は、世界的に注目度が高い食材となっています。
「納豆菌」はどのように有益なのか、また、その効果を十分に得るためにはどのように食べればよいのかを、詳しくご紹介します。

納豆菌は、乳酸菌やビフィズス菌と同じ
健康に役立つ生きた微生物です

発酵に関わる微生物は、主に「カビ（糸状菌）」「酵母」「細菌（バクテリア）」があります。
「カビ（糸状菌）」は、味噌、醤油、日本酒を発酵させる麹菌やチーズをつくるアオカビなど。「酵母」は、パン酵母やビール酵母などです。
納豆菌は「細菌（バクテリア）」で、ヨーグルトやチーズなどの乳製品、ぬか漬けやキムチなどをつくる、乳酸菌、ビフィズス菌、酢酸菌、酪酸菌などと同じです。
これらの発酵食品に含まれる微生物は、十分な量を摂取することで、腸内環境を整えるとともに身体本来の力を強める手助けになると考えられています。

納豆や納豆菌が身体に与えるいい影響

納豆は、タンパク質、ビタミン、ミネラル、そして食物繊維が豊富な栄養価が高い食品です。
納豆菌は、納豆の発酵中に、大豆のタンパク質やデンプンを、人が吸収しやすいアミノ酸やブドウ糖に分解します。
その他にも、オリゴ糖やビタミン K2、ナットウキナーゼ、PGA(ポリグルタミン酸）などの有用な成分もたくさん作ります。
そのため、食品としてだけではなく、サプリメントや整腸薬にも利用されています。

納豆と一緒に摂ることにより
健康効果が期待される食材

小麦 × 納豆でビフィズス菌を増やす
納豆を食べると腸内のビフィズス菌が増えるという報告が複数あります。さらに、小麦に含まれるアラビノキシランを加えることで、ビフィズス菌の増加がより期待できます。

大麦 × 納豆でブラウティア菌（やせ菌）を増やす
日本人94人を対象とした研究で、普段から大麦を多く摂取している人はブラウティア菌の割合が高い腸内フローラを持った人が多いことが示唆されています※。納豆や乾燥納豆粉末と一緒に麦ごはんを食べることで、さらに効果的にブラウティア菌が増えるとが期待されます。
※Matsuoka T, et al.: BMC Nutr. 2022; 8: 23.

魚油（EPA・DHAなど） × 納豆でアレルギーを抑制する
最近の研究では、EPAが納豆菌の働きによって「17,18-エポキシエイコサテトラエン酸（17,18-EpETE）」という、強い抗炎症作用や免疫調整作用を持ち、食物アレルギーの発症を抑える物質に代謝されることがわかっています。納豆とあわせて、アジ・サバ・イワシなどの青魚を食べることで、こうした効果が期待できます。

納豆菌がつくりだす有用成分

「5-アミノレブリン酸（5-ALA）」は、細胞内で作られる天然のアミノ酸の一つで、生命維持に必要なエネルギーを生み出すうえで欠かせない成分です。
「ポリアミン」は、細胞分裂の際に遺伝子をコピーするなど、細胞の成長や増殖を支える重要な働きを担っています。
「ナットウキナーゼ」は、納豆菌がつくる特有の酵素で、血液をサラサラに保つ効果があるとして注目されています。
「納豆ペプチド」は、大豆のタンパク質がナットウキナーゼによって分解されることで生まれる成分で、血圧を正常に保つ働きが期待されています。
「ビタミンK2」は、血液の正常な凝固に不可欠であり、骨の形成を促す役割も持つ栄養素です。
「ポリグルタミン酸（PGA）」は、納豆のネバネバ成分で、骨を強くしたり、ドライマウスの予防、さらには保湿効果も期待されています。
「オリゴ糖・食物繊維」は、大豆のデンプンが分解されることで作られ、整腸作用や腸内細菌のエサとして働くことが期待されます。
「納豆菌」は、腸内でさまざまな機能性成分をつくり出し、腸内環境を整える役割を果たしています。

納豆菌がビフィズス菌や乳酸菌の
住みやすい環境を作る

納豆菌は、乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌の働きを助け、腸内環境の改善に役立ちます。
乳酸菌やビフィズス菌は酸素や活性酸素に弱いのですが、納豆菌は酸素を吸収し、活性酸素を分解する働きを持っています。
そのため、納豆菌が腸内にいることで、乳酸菌やビフィズス菌が活動しやすい環境が整えられるのです。

実際に、納豆菌を摂取すると乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が増えることが、さまざまな研究で確認されています。こうした働きが評価され、一部の整腸剤には納豆菌が配合されています。

納豆菌を生きたまま腸へ届けるには

ぜひとも身体に摂り入れたい、納豆の機能性成分や納豆菌。
納豆菌に、身体の中で有用な成分をつくりだしてもらうためには、生きたまま腸まで届けることが必要です。
ですが、納豆をそのまま食べても全ての納豆菌が生きて腸まで届くとは限りません。
では、どうすれば納豆菌を生きたまま腸へ届けられるのでしょうか？

最大の壁となるのは胃酸

納豆菌は、長時間煮込んだり、フライや炒め物のように100℃以上で加熱調理すると、ある程度死滅してしまいます。しかし、炊き立てのご飯にのせたり、納豆汁に入れる程度の加熱であれば、ほとんど影響はありません。
ただし、ビタミン類やナットウキナーゼなどの酵素は熱に弱く、加熱すると壊れてしまいます。

「いつも納豆はそのまま食べているから大丈夫」と思うかもしれませんが、納豆菌を生きたまま腸まで届けるうえで、最大の壁となるのは“胃酸”です。

胃酸は食べ物を消化するだけでなく、胃に入ってきた細菌や病原菌を殺菌する役割があります。そのため、体に悪影響を与える菌はもちろん、乳酸菌やビフィズス菌のように体に良い菌であっても、多くが胃酸によって死滅してしまいます。

強い酸にも耐える、｢芽胞｣状態の納豆菌

では、「そもそも納豆菌を体に取り入れるのは難しいのでは？」と思うかもしれません。
そこで注目したいのが、納豆菌のライフサイクルです。
納豆菌には、活発に増殖している「栄養細胞」と、休眠状態の「芽胞」という、２つの状態があります。
周囲の環境（空気・水・栄養分・温度）が生育に適していると、納豆菌は分裂を繰り返し、どんどん増えていきます。この状態を「栄養細胞」と呼びます。
一方、生育に適さない環境になると、納豆菌は自らを守るために「芽胞」という強固なバリアをつくり、次に環境が整うまで眠りにつきます。
「芽胞」状態になると、100℃の熱水や0℃以下の低温、さらに胃酸のような強い酸にも耐えることができます。
このため、芽胞状態の納豆菌は生きたまま腸まで届き、そこで再び「栄養細胞」へと発芽して増殖していきます。

芽胞状の納豆菌を摂ることが重要

お腹の中で納豆菌が活躍するためには、バリアをもつ「芽胞状の納豆菌」を摂ることが重要です。
芽胞状の納豆菌は、胃酸に負けることなく生きたまま腸内にたどり着き、もともといる善玉菌を活性化させ、悪玉菌を抑制して腸内環境を改善してくれます。
しかし、納豆パックの納豆菌は生育に適した環境にあるため、ほとんどが芽胞を持たないと考えられるのです。
そこで、おすすめするのが「芽胞状の納豆菌」を含んだサプリメントです。